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公開日:2020.03.02

【活動紹介】「まちづくりの実際 ~中心市街地の活性化とまちづくり会社~」

京都景観エリアマネージャー(エリマネ)のスキルアップを応援し、修了生同志の交流を深めるために始まった「エリマネネット」

第3回の企画は、第7期エリマネの、大橋 賢也 氏の講演です。

大橋 賢也氏は、株式会社プランニングコンサルタント代表取締役で、独立行政法人中小企業基盤整備機構 中心市街地サポートアドバイザーとしても活躍中です。
「ものづくり、あきないづくり、まちづくり」をテーマに、リサーチ・プランニング・コンサルティングを行い、行政の政策立案や民間の事業開発など、理論と実践・現場の強さに定評を博していらっしゃいます。

講演のタイトルは、「まちづくりの実際 ~中心市街地の活性化とまちづくり会社~」
商業の活性化とまちづくりの結びつき、そして、“中心市街地活性化”という考え方のもと、取り組まれているまちづくりについて、お話いただきました。

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まず初めにお話いただいたのは、商業政策についてです。

1960年代につくられた「中小企業基本法」から、21世紀のビジョンである“まちづくりと商業の一体化”をめざした「地域商店街活性化法」(平成21年)まで、時代背景の変遷と照らし合わせながらお話いただきました。

「商店街は必要か?」という問いに、大橋氏は、
「地域に不可欠な存在になれば商店街は間違いなく必要と言える。そのためには、地域に必要な機能を明示し、役割を担い、商店街を創り変えていく事が必要である。
必要なのは商店街ではなく、真の地域商業なのだ。」と答えられました。

早くも核心にせまるその回答に、おのずと、次なる展開に引き込まれました。

 

次に、平成10年に創設された「中心市街地活性化法」の原理や目的・スキームの詳細な説明をしていただきました。

中心市街地活性化法活用後の達成を図る指標には、営業店舗数と空き店舗数人口や通行者数のほか、元気な高齢者の割合であったり、文化施設の利用者数であったり、LRTの乗車数であったり・・・と、各地域によって異なる評価基準も大切にしているそうです。

このことが、地域に根ざした都市機能の増進や経済活性化につながっていると聞き、感銘を受けました。

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後半は、大橋氏が関わる中心市街地活性化事業の中から、兵庫県明石市、滋賀県長浜市・守山市、大阪府堺市の事例をご紹介いただきました。

また、中心市街地のTM(タウンマネージャー)&まちづくり会社の活動の中から、滋賀県守山市の(株)みらいもりやま21、山形県の山形まちづくり(株)、山口県周南市の(株)まち愛徳山、岐阜県多治見市の多治見まちづくり(株)の方々の事例をご紹介いただきました。

日本各地を奔走しつつ、現場の声に傾聴し地域に必要な機能を明示して行政や民間の双方へ立案を示しながら、地域らしいまちづくりに尽力して、多くの実績を積む大橋氏。

そのお話は、エリマネの私たちに多くの示唆と希望を与えてくださいました。

 

文・写真:高橋 裕美(京都景観フォーラム 景観エリアマネージャー・エリマネネット事務局)

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■これまでに行われたエリマネネットの研修会の様子です。ぜひこちらもご覧ください!

▼【エリマネネット】スキルアップ研修会でグラフィック・ファシリテーションを学ぶ
https://kyotokeikan.org/2019/07/22/1725/

▼【エリマネネット】研修会~城下町・彦根で過去と未来を訪ねる~
https://kyotokeikan.org/2019/11/24/1925/

 

■「京都景観エリアマネジメント講座」は毎年6月開講。2020年度の募集内容は、4月にアップ予定です。

基礎講座の講義は、単回受講も可能です。京都景観エリアマネージャーの活動に興味がわいた方は、ぜひお気軽に受講・お問合せください。

▼京都景観エリアマネジメント講座について
https://kyotokeikan.org/activity/course/