お知らせ
公開日:2021.02.15
先斗町まち歩き&ワークショップ ~京都市景観市民会議をレポートします~
2020年12月、京都市景観政策課の主催で「京都市景観市民会議(景観市民会議)」が開催されました。
この会議は今年が11回めの開催で、数年前から、京都景観フォーラムが企画提案をして運営を受託しています。
今回は、京都景観エリアマネージャー(エリマネ)の畝 博之さんによる、会議の開催レポートをご紹介します。
▼以前インタビューにもご登場いただいた、第8期エリマネの畝さん
今年の景観市民会議は、コロナの影響もあり
第1段階 フィールドワークと意見交換ワークショップ
第2段階 オンライン上での本会議
という2段階の開催で行われました。
対象となった地域は、桂坂、修徳、先斗町、三条の4つ。いずれも「京都市地域景観づくり協議会制度」の認定を受けている地域です。
筆者は、以前より興味があった先斗町のコースに申し込んで参加しました。
第1回の集まりは、2020年12月12日。元立誠小学校の会議室で「先斗町まちづくり協議会」事務局長 神戸 啓さんから、景観まちづくりの取り組みについて講義いただきました。
以前から先斗町のまち歩きには参加していたので、取り組みの概要は知っていましたが、しっかりと講義を聞いて驚くことばかりでした。
まちの歴史の調査、多くのドキュメント発行等々、素晴らしい。
そのあとは神戸さんに連れられて、先斗町のまち歩き。
きれいに変化したまちなみが生まれたいきさつなどを見て回りました。
「へぇー」と言いながら
背広にねじり鉢巻き姿の神戸事務局長。熱い思いを感じました。
無造作に並んでいた看板が無くなり、舗装がデザインに満ちた石敷になり、電柱が無くなり、電線が無くなりつつある。
「どうやってできたのか?」考えながら、話しながら、聞きながら、のまち歩きでした。
知らなかったこと、初めて聞いたお話も、沢山ありました。
先斗町のまちなみの変化
まち歩きの後は、参加者によるワークショップ。景観フォーラムのメンバーのスムーズな進行に従って意見交換をしました。
フィールドワークで感じたこと、このまちが目指していること、ビジョンを共有するために必要なこと、必要な支援は?等々・・・
熱心な意見交換が続き、大幅に時間オーバーしてしまいました。
学生さん、一級建築士、まちの活性化に取り組んでこられてきた方、まちづくり機関の方、そして筆者は、普通のサラリーマン。
皆さんたどってきた道は違いますが、想いは一緒ですね。
そして、まちづくりは、誰でも参加が可能なんですね。
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まちあるきワークショップからひと月ほどたった1月30日、会議の第2段階として、オンライン上で意見交換会が開催されました。
4つのワークショップごとに、それぞれがプレゼン資料を作って発表し、意見交換会を行いました。
コーディネーターの上手で丁寧な進行のおかげで、質疑応答や意見交換も弾み、オンラインにも関わらず楽しい時間となりました。
ここでも知らなかったことがいっぱいあり、勉強になりました。
各発表を受け、まとめた内容は、京都市景観政策課に「提言」として提出しました。行政の方々もしっかりと聞いておられました。
最後は、大阪芸術大学教授 門内 輝行先生のお話でした。さすが、的確にまとめられていらっしゃいます。
京都を俯瞰する視野、世界の他都市の取り組みなど・・・
ワンステップ上に、上がったような気持ちになりました。
それぞれのまちづくり協議会の方々のご意見からは、日頃のご苦労が伝わってきました。
行政、景観まちづくりを行っている方々、市民の方々、本音で語れば、実はみな同じ方向にいることに
気が付いたのではないか。
そう思ったのは、私だけではなかったように思います。
観光客もまちづくりの、重要な「キャスト」かもしれません。
また、今回の市民会議は全体構成がしっかりとしていて、筋書きがとても分かりやすかったです。
なるほどこういう風に進めればいいのか。
また一つ利口になったように感じました。
京都景観フォーラムのメンバーの皆さんは、いろんなところで活躍されています。
同じ場所で同じ講座を受けて、同じ体験を積んできた仲間は立場の違いがあるものの、やはり思いは同じですね。
そんなことを感じた、今回の取組みでした。
文・写真: 畝 博之(第8期 京都景観エリアマネージャー)
▼今回レポートを書いてくれた畝さんが登場。「景観を学ぶおもしろさ」を語っていただきました!
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