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公開日:2021.12.24

【基礎講座2021】第6回~京の生活文化~

12月に京都景観エリアマネジメント講座 基礎講座の第6回が開催されました。テーマは「京の生活文化」です。

京都の景観を理解するためには、長い歴史を持つ京都の文化についても教養を深めることが大切です。今回は、各分野の専門家の先生3名からの講義がありました。

 

まず1つめの講義です。町田 香先生(京都芸術大学准教授)より、「生活文化と日本庭園」についてお話いただきました。

日本庭園と景観との関わりを、歴史的に有名な日本庭園を例にわかりやすく解説いただきました。

桂離宮の解説では、当時、茶の湯が行われ、舟遊びに興じながら舟の中で濃茶が出されていたことを知りました。

また、眺望の歴史や庭から見える景色の重要性、周辺の景色を取り込む庭づくりの「借景」などについてもお話があり、とても興味深い内容でした。

 

2つめの講義では、「和漢の境をまぎらかす」と題して、谷 晃先生(野村美術館館長)にお話しいただきました。

まず、「和漢の境をまぎらかす」の意味や「和」と「漢」について教えてもらいました。

茶の湯は16世紀の初めに成立したそうです。その他、「山上宗二記」のお話もありました。質疑応答では、茶室には花一輪は必須だということや、能についても教えていただきました。

 

最後の講義では、笹岡 隆甫先生(未生流笹岡家元)より、「伝統文化から受け継ぐ美意識」についてお話いただきました。

生花にはテクニックも必要であるが、花に慈しみを持つ気持ちが大切であること。生花は生き様であり、花を通して自分を律すること。花への向き合い方が大事であること等々、お話いただきました。

その後、家元の様々な生花を紹介され、その意味や思いなどを教えていただきました。質疑応答での「家元三代目として何か新しい考えはありますか?」という質問に、笹岡先生は「新たな型づくりや気軽に花にふれあえる環境を作りたい」と答えていらっしゃいました。

さまざまな切り口で「景観」を学んできた基礎講座も、残すところあと2回。

新年初回のテーマは「自然資源と観光資源の活用」です。

 

文・写真: 金森 保則(京都景観エリアマネージャー)

 

 

京都景観エリアマネジメント講座は、2022年2月まで月1回のペースで開催しています。

1講義ごとの受講も可能【 1講義あたり 4,000円、学生(大学院、大学、専門学校など)は2,000円】ですので、興味がある回にお気軽にご参加ください!


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