講座
公開日:2025.07.01
【基礎講座2024】第7回〜自然資源と観光資源の活用〜
2025年1月25日、景観エリアマネジメント講座基礎第7回が開催されました。
第7回のテーマは「自然資源と観光資源の活用」。
3名の講師の先生方より講義をいただき、景観を考える上で違った視点を得る一日になりました。
講義1つ目は、深町先生の講義「京都の自然を活かした景観マネジメント」。
嵐山の事例から、空間のスケールと時間のスケールを考える重要性を学びました。
嵐山国有林のこれまでの変化や、今後に向けた保全活動についてお話いただき、地形や植生といった要因に加え、人の関わりがあったからこそ今の嵐山があるのだと理解ができました。
また、様々な土地保有者から成り立つ嵐山という土地がどのように連続性のある景観を形成しているのかを解説いただきました。
講義2つ目は村上先生の講義「文化財を活かした観光まちづくり」。
文化庁ご在籍の観光の専門家という立場から、文化財と観光に関する事業や法制度についてお話をいただきました。
「文化財保存活用地域計画」のお話では、未指定文化財を巻き込んだまちのストーリーによる文化財の保護、そして観光への切り口について、事例と併せて解説をいただきました。
文化庁の最新の動きを学ぶ機会になったとともに、面的にまちの文化を捉える重要性から、景観との繋がりを考える時間になりました。
講義3つ目は阿部先生の講義「観光再生における景観マネジメント」。
オーバーツーリズムについて、世界的な事例と京都の話題とをお話しいただきました。
オーバーツーリズムによって市街地が変化していく流れを学び、都市の構成が変わることによって景観にも影響が出てくることが分かりました。
世界的な観光都市が行っている対策から、京都ではどのような対策を講じることができるのか、今後の観光の在り方を議論する回になりました。
土地の文化や景観が一体どのように構成されているのか、またこれからどんな道を進んでいくのかについて思いを巡らせる回でした。
各回とも、30分間の質疑応答の時間も非常に充実し、議論が深まりました。
文:柿田美友(京都景観エリアマネージャー)
2025年度 京都景観エリアマネジメント講座・受講生募集中
講座の詳しい情報はこちらから▼▼▼単発での受講も可能です!