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公開日:2025.07.29

【基礎講座2025】第2回 基礎理論2~景観と都市形成〜

2025年度景観エリアマネジメント基礎講座の第2回は7月26日(土)、京都市景観・まちづくりセンターのワークショップルームで開催された。今回は2つの講義とワークショップ。

まず宗田好史先生の講義「コミュニティの未来 これからの景観マネージメント」は、景観・観光・コミュニティにまたがり、変質と将来を論じる。

新景観条例施行から18年経ち、確かに建築と景観は良くなったが、景観マネージメントは変化に対応できるのか? 観光もテーマパーク的施設からホンモノの文化体験型観光へ移っている。

講義の後半は地域コミュニティについて。働き方・家族像は変質し、人口減・非婚化・少子高齢化・多様化が進む。封建的家制度は核家族によって崩壊し、その核家族すら独居化で衰退する中でのまちづくり。支え合うコミュニティは多様化を受け容れずにはありえない。地方創生は文化と歴史抜きにはありえない。排外主義台頭に対し、歴史文化都市京都は文化積層性を活かし、「世界文化自由都市宣言」に立ち戻り、多様性の都市でなければならない。

中嶋節子先生による講義は、「京都らしい景観とは何か」というより、「『京都らしい景観』という考え方はどう変化してきたか」を論じる。江戸・大坂と並ぶ「花の田舎」から、近代に入ると、特別な価値を誇る都市へのアイデンティティが必要とされ、そこで歴史と景観を重視するに至った。古都保存法、風致地区などの都市計画案を経て、特に眺望が大事な意味を持った。そこには近代の新しい視点と「風景」の出会いが必要だった、と説く。

2つの講義はいずれも、京都についての思い込みに対して、ちょっと違う視点からの刺激を与えるもので、都市への文化を考える点では非常に聞き応えがある講義であった。

その後の実習科目では、16名の講座生とスタッフが4つのテーブルに分かれ、自己紹介。さらにグループワークでの受け持ち地区が決定された。景観を語り合うところまではいかなかったが、次回以降はそれぞれのグループで議論と共有が重ねられるだろう。次回9月27日の第3回は、各グループそれぞれの担当地区のフィールドワークに充てられる予定。

文:辻野隆雄(京都景観エリアマネージャー)


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