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公開日:2025.08.11

【実践講座2025】第3回 先輩エリマネの実践事例を聞く

2025年7月19日、京都景観エリアマネジメント講座 実践講座の第3回目が開催されました。
実践講座は、基礎講座を修了された方を対象に実践的な学びを提供するもので、第3回は実践講座の卒業生である京都景観エリアマネージャー(エリマネ)から実践されている取り組みに関するお話をお聞きし、自身と景観まちづくりの関わりについて考えました。

まず、「吉田コミュニティカフェいきな」事務局の鞍元玉緒さんより、「コミュニティカフェを立ち上げる」というテーマでお話しいただきました。

鞍元さんが(公財)京都市景観・まちづくりセンターに勤務されていたときに、カフェの現オーナー川瀬さんがセンターに相談に来られました。担当されていた「京町家カルテ」の調査報告をきっかけとして、川瀬さんのコミュニティカフェをやりたいという想いに触れ、立ち上げに関わることになったそうです。

その後は立ち上げに向けた町内アンケートの実施や運営メンバー集めなどをサポートし、立ち上げ後も運営メンバーの一員として月1回の運営会議に参加しながら、さまざまな取り組みを支援されてきたそうです。取り組みを進める中では課題も出てきており、活動内容の精査も行いながら、新たなつながりの中でレンタルスペースとしての活用に向けた動きも出ていることも紹介いただきました。

鞍元さんからは、ご自身の経験も踏まえたエリマネの心得として「やってみないとわからない」「楽しみながら参加する」「無理はしない」「細く長くつながる」といったメッセージをいただきました。また、当日会場にお越しになられたカフェオーナーの川瀬さんからも、これまでの活動に関する想いや今後の課題についてのお話があり、活動の主体者と支援者、両方の視点から学ぶ機会になりました。

次に、タケヤマアトリエ代表の竹山奈乙雪さんから、「左京区“花背”での取組について」と題してお話をいただきました。

竹山さんは、2015年に花背、別所、広河原の3地域で地域内の空き家等を利活用し子育て世帯等の入居を進めることを目指した調査(全戸アンケート、一部家屋調査等)に調査員として参加しました。これが、花背地域に関わるきっかけだったそうです。

次の年の2016年には、「HANA-Reプロジェクト」として、空き家リノベーションのワークショップや移住希望者向けイベントなどの企画・マネージャーとして関わりました。この活動を通じて、その後さまざまな声がかかったそうです。地域のキーマンが企画するイベントに伴走されてきたことを、取り組みの具体例をとともに紹介いただきました。また、地域にお金が落ちる仕組みを考える中で、2020年から「花背森林空間活用協議会」事務局として、森林浴に代表される森林空間を活かした事業にも取り組まれているそうです。「こころの健康」などの社会問題にも触れる興味深いお話をしていただきました。

竹山さんは、ご自身でも空き家をリノベーションして一棟貸しのゲストハウスを運営されています。「隣のおっちゃんという感じでお手伝いできれば」というスタンスが理想とのこと。

先輩エリマネからのメッセージとして、「出る杭につまずいてみる」「地域によっては、まちづくり・むらづくりは生きることと一緒でパラレル」「自身の思いの強さよりも、共感力や聴く力の方が大事かも」とのお言葉をいただきました。

お話を伺った後は講演者の方々にも参加いただき、2グループに分かれてさらなる質問に答えていただきながら意見交換をしました。受講生の皆さんにとって、景観エリアマネージャーの役割や具体の活動イメージなどについてリアリティを持って考えるきっかけになったのではないでしょうか。

文:上杉 里延子(京都景観エリアマネージャー)


京都景観エリアマネジメント講座の実践講座は、地域の景観まちづくりの現場の体験やグループワーク、個人レポートの作成などを通じて「自分がどのように景観まちづくりに貢献していけるか?」を考えるプログラムです。

基礎講座・実践講座の両方を修了すると「京都景観エリアマネージャー(エリマネ)」として認定。京都景観フォーラムの景観まちづくり活動に参加することができます。

 

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