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公開日:2019.01.21

【嵐山】NPO法人さらんネットでの講演レポート
 ~嵐山まちづくり協議会設立までの道~

年間1,000万人以上の人が訪れる京都有数の観光地、嵐山。
近年では外国人観光客の増加に伴ってさらに人が増え、
メインストリートの長辻通はたくさんの土産物屋で賑わっています。

しかし嵐山の一番の魅力といえばやはり、四季折々に移り変わる自然の美しさ。
そして、長い時間をかけて育んできた土地の歴史と文化ではないでしょうか。

 

そんな嵐山の自然と文化を守り、伝えていこうと活動しているのが
「NPO法人さらんネット」の皆さんです。
「さらん」の語源は、さが(嵯峨)の「さ」と、らんざん(嵐山)の「らん」。
嵯峨・嵐山地区全体をつなぐネットワークでありたい、というところから来ているそうです。

その名のとおり、さまざまな団体と連携しながら
講演会やまち歩き、まちの整備などの活動をしている さらんネットの皆さん。

今月1月の定例会には京都景観フォーラムのメンバーも参加させていただき、
嵐山の地域サポートを行っている森川 宏剛 専務理事が「嵐山まちづくり協議会」の立ち上げをテーマに講演を行いました。


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昨年の平成30年4月に設立され、8月に京都市から認定を受けた「嵐山まちづくり協議会」。
地域で声が挙がってから、立ち上がりまで、かかった歳月はじつに8年。

自治会や商業組合、保勝会など、さまざまな団体が存在していた嵐山で
「まちづくり協議会」という新たな仕組みを作るのは、そう簡単なことではありませんでした。

この8年間、嵐山のまちづくりに関わり続けてきた森川専務理事。
協議会の立ち上げに取り組む地域の方が、周囲の賛同を得ながらひとつひとつステップを進んで行けるよう
長い時間をかけてサポートしてきました。

 

地域の方へのアンケートの実施や、先進事例の勉強会、ワークショップ。
多くの議論が重ねられ、さまざまな立場の方から理解と協力を得られる
協議会の在り方を探っていきました。

こうした取り組みを経て、ついに立ち上がったのが「嵐山まちづくり協議会」なのです。

(平成30年8月 嵐山まちづくり協議会認定式より)

 

この協議会制度がある地域では、規定のエリア内に新しく建造物を建てる事業主は
協議会との事前の「意見交換会」が義務づけられます。
そこには、地域の方と、その土地に対する価値観や想いを共有し
同じ方向を向いて進んでいこうという意図が込められています。

立ち上がったばかりの嵐山の協議会は、ここからが本当のスタート。
皆で共有する“嵐山らしさ”を洗練させ、この場所にふさわしい建物の在り方を考えながら、
計画書作りを進めていきます。

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嵐山のことを良く知るさらんネットのメンバーの方からは、
商業的な要素と景観のバランスを保つことの難しさ、団体間の意見の取りまとめの難しさに共感いただくとともに、
今後の協議会の活動への応援の声をいただきました。

京都景観フォーラムはこれからも、嵐山のまちづくり活動をサポートしていきます。

 

●嵐山まちづくり協議会に関する概要・関連記事はこちら
https://kyotokeikan.org/activity/support/#arashiyama
https://kyotokeikan.org/category/support

 

●視察・講演依頼等のお問合せはこちらから
https://kyotokeikan.org/contact


■今回定例会にお伺いした さらんネットの概要・活動紹介
 嵯峨・嵐山エリアでさまざまな企画を行っていらっしゃいます。
NPO法人さらんネット
https://www.saga-arasiyama.jp

 

文・写真:土谷 真咲(京都景観フォーラム広報チーム)