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公開日:2023.08.14

【実践講座2023】第3回〜自身と景観まちづくりとの関係を考える〜

実践講座の第3回では、京都景観エリアマネジメント講座を修了して京都景観エリアマネージャー(エリマネ)として活動している方々にお話を聞き、自身と景観まちづくりの関わりを考えます。


京都景観エリアマネジメント講座の実践講座は、地域の景観まちづくりの現場の体験グループワーク個人レポートの作成などを通じて「自分がどのように景観まちづくりに貢献していけるか?」を考えるプログラムです。

基礎講座・実践講座の両方を修了すると「京都景観エリアマネージャー(エリマネ)」として認定。京都景観フォーラムの景観まちづくり活動に参加することができます。


おひとり目の話者は、エリマネの徳光 都妃子さん。

徳光さんは伏見区醍醐に引っ越しされたのを機に、醍醐寺周辺の「古民家のあるまちなみ」の消失に危機を感じました。現在はまちなみを守り、自分たちで形成していく啓発活動に取り組んでいらっしゃいます。

地域住民の方々に歴史的建造物を守る必要性を共感してもらうため、「醍醐の歴史と暮らしを学ぶ会」の活動をスタート。近隣のコミュニティを通じて、建物の保全活用を具体化する活動へと発展させていかれたそうです。

現在は、醍醐寺に由緒ある「山田家」にて、古民家の相談窓口、レンタルスペースの運営、イベントの企画や、建物・庭の保全活動などに取り組まれているそうです。今後の課題は、「もっと地元住民に参加してもらえること」とのことでした。

 

おふたり目の話者は、同じくエリマネの笠原 啓史さん。滋賀県彦根市出身の笠原さんは、彦根の「足軽組屋敷」の保存を手がけたことをきっかけに地域のまちづくりに関わるようになりました。

辻番所のある足軽組屋敷の解体修理を実施した後、「まちづくり憲章」の検討を開始。3つの自治会が合併して採択されました。

彦根城城下町の特徴と課題を調査し、歴史的なまちの景観保全や、道幅の狭い路地の防災対策、若い世代にも魅力的な文化遺産を活かしたまちづくりを目指している笠原さん。文化遺産を活かした「まちづくり研究会」「防災広場づくりワークショップ」や空家の活用など、ご自身の取り組みを基にお話いただきました。

 

休憩後は、ふたつのグループに分かれて話者のおふたりにも参加いただき、意見交換をしました。

「普通の住宅地で『景観』をテーマに活動を呼びかけても、なかなか参加してくれる人がいない」「誰もが重要だと考える『防災』をテーマにすると、皆で価値観の共有もはかれるし、より多くの地域住民に参加してもらえるのではないだろうか?」などの意見が交わされ、さまざまなアイディアが出た回となりました。

講座を修了した先輩エリマネの方からお話を聞いたことで、受講者の皆さんも自身の活動のイメージがついたのではないでしょうか。

 

文・写真:藤本 奈保子(京都景観エリアマネージャー)


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