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公開日:2026.01.17

【基礎講座2025】第5回 公共空間のデザイン

2025年度京都景観エリアマネジメント基礎講座 第5回「公共空間のデザイン」が11月15日に行われました。

前半のワークショップ「私がエリアマネージャーになったら・・・」は、自身の専門性や経験を活かして地域で活動する京都景観エリアマネージャーの先輩方から実例を聞き、自分ならどんなふうに景観まちづくりに関われるだろうかと考えるワークショップです。

実例紹介、パネルディスカッション、フロアセッション、グループミーティングで構成されています。コーディネーターは、第6期の村上圭子さん、 パネラーは第6期の青山優子さん、第12期の岡本大地さん、北條順子さん。

青山さんは、美山で、地域の方々と共に、歴史や景観、地域の文化財の継承・調査を行っています。みんなで考え、話し合い、情報発信するうえで”調整役”が不可欠だと京都景観エリアマネージャーの働きを紹介くださいました。

岡本さんは、京都景観フォーラムの青年局を立ち上げました。高齢化の中で地域の担い手が不足していることを目にして、学生だからできることがあるのではと、受講仲間を誘って4人でスタートしました。Instagramでの情報発信を行い、集まったメンバー21人と祇園新橋や三条通エリアマネジメント検討会議などに参加して活動しています。

北條さんは、京都文化財マネージャーの視点から、古い魅力のある建物の京町家を“ぶんぶんカフェ”として、気軽に集まれる場作りをしています。「長く続けていくためには無理をしないこと」と形を変えながらご縁を繋げていきたいとの思いを語りました。

パネルディスカッションでは、活動に必要な資金調達や、それぞれに抱えている課題などを話し合いました。受講生からは、古民家に住んでいて、修理が大変なことや、里山の熊問題、地域の人々の様々な立場やグラデーションにどう対応するのかと、問いかけがありました。

その後は、個人ワークで「私がエリアマネージャーになったら・・・」のお題に取り組みました。グループごとに発表し合い、先輩エリマネさんからのアドバイスや感想をいただき、受講生のみなさんは、講座修了後の活動のイメージが膨らんだり、学びに期待を持ったりいただけたようです。

後半の京都大学大学院教授の川崎雅史先生による「都市と公共空間の景観デザイン」は、自己紹介を絡めて、京都の景観政策に長らく関わって来られた経験を踏まえての講義で興味深い講義でした。京都は、盆地で扇状の地形が特徴であり、山辺と水辺の景域が美しい風致を構成していることや、都市からの視線、自然からの視線を元に広大な風致地区を設定して景観を維持する計画を昭和初期に実施したことを知りました。全国でも先駆けて景観政策を都市計画に組み入れ、町衆とともに景観を守ってきたことが京都を世界から称賛される都市にしたと言えると思いました。建築計画は、敷地・施設単位で美しさを制御しがちです。21世紀に入り、人口減少やオーバーツーリズムなどの新たな課題に直面する中で、都市、自然、人々の暮らしという視点から、その美点を見つけて、それらを守るのも景観エリアマネージャーの役割だと感じました。

文:山本恭子(京都景観エリアマネージャー)


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