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公開日:2018.12.11

【祇園新橋】辰巳大明神のお火焚祭

11月も終わりに差し掛かったころ。
二十四節気でいう大雪―本格的な冬の到来を前に
京都市東山区・辰巳大明神では
お火焚祭(おひたきさい)が行われます。

無病息災・商売繁盛の氏神として知られる
この街の要、辰巳大明神。

その鳥居の前に地域の方々が集まり
願いを書いた護摩木を焚き上げます。

  

 

ご祈祷とお参りが進んでいくなか、
次々と火にくべられていくのは……ミカン!

この「焼きミカン」こそが、辰巳さんのお火焚に
欠かせないものなのです。
あっという間に皮が焦げ、取り上げられていくミカンたちは
集まった人々の手へ配られていきます。

 

”この焼きミカンを食べると、寒い冬の間
風邪をひかずに過ごせる”というご利益が。
通りすがった外国人観光客のファミリーに
女将さんが英語で説明しながらミカンをお裾分け、なんてワンシーンもありました。

冷凍ミカンならぬ、焼きミカン。
ここならではの光景ですね。

 

~~

辰巳大明神が位置する祇園新橋の一帯は
昔ながらのお茶屋の建物が立ち並ぶ
風情ある景色を見ることができ、
「伝統的建造物群保存地区」にも指定されています。

石畳の道、白川のせせらぎに柳の枝が揺れるさまは
何とも京都らしい光景。

 

しかし近年、観光客の増加や、写真撮影マナーの悪化にともない
建造物が傷んだり、まちの人たちの日常生活に
支障が出たりしています。

景観フォーラムもこの問題に取り組むべく
祇園新橋地域のまちづくりに参加し、
専門的な面からサポートしています。

■祇園新橋の地域サポート活動はこちらから
https://kyotokeikan.org/activity/support/#gion

文・写真:土谷 真咲(京都景観フォーラム広報チーム)

広報チーム:土谷