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公開日:2018.12.17

京都景観賞の表彰式が開催 ~審査員インタビュー~

2018年12月15日、祇園 花見小路のギオンコーナーで
「京都景観賞 屋外広告物部門」の表彰式が行われました。

この「京都景観賞」は、未来に伝えていきたい景観的要素や、市民による景観活動を
表彰するために平成24年度から設けられています。

景観賞には3つの部門、
 ●屋外広告物部門
 ●建築部門
 ●まちづくり部門 
が置かれており、毎年交代で選考が行われています。


本年は「屋外広告物部門」が選考対象となり、
大学教授や、京都デザイン協会理事長などとともに
京都景観フォーラムの内藤 郁子 理事長も
審査委員として審査に参加しました。

自薦・他薦を問わずに募集された今年は、
1,215件もの応募があったそう。
「景観」とひとくくりに言っても、デザインを審査するのは難しいはず…
どんな視点から審査されたのでしょうか?


審査の基準となるポイントは、大きく分けて3つ。

・広告物そのものの形やデザイン、材料などが優れているか。
・広告物が、建築物と調和しているか。
・独自の工夫や、景観への配慮が成されているか。

このポイントを押さえながら、まずは書類審査で200件ほどに絞り込み、
委員が集まって意見を交わしながら受賞候補を選んでいったそうです。


最終選考ではなんと、委員による“現地審査”が行われました。
周囲の街並みとマッチしているか? 調和がとれているか?
それを確かめるためには、対象の広告物そのものだけではなく、
周りの景色も含めたバランスを見なくてはなりません。

審査が行われたのは、猛暑となった今年の8月。
受賞候補に選んだ30件あまりの屋外広告物を、1日で回ったという審査員の方々。
中には、定休日でのれんや看板が出ていなかった…なんてハプニングもあったそう。

ぱっと見のデザインはもちろん、素材や取りつけ方、周囲との調和まで
しっかりと審査され選び抜かれた受賞作。

表彰式では京都市長から代表の方々へ、賞状と盾が贈られました。

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■京都景観フォーラム

内藤 郁子 理事長インタビュー

今年は昔ながらの伝統的な建造物に加え、

新しくできた商業施設やお店などの広告物も、数多く受賞されました。

 

京都は景観の規制が厳しいですが、

提灯やのれんなどの伝統的なものだけでなく、

地域の街並みと調和しながらも、「これからの京都 」を作っていくモダンなデザインを目指してほしいと思っています。

今後はよりいっそう、そういう目線を重視していってほしいですね。

今の若い人も「いいな」と思えるようなものを…

という視点を持って審査に当たりました。

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今回の受賞作のなかで、内藤さんが特に好きだったのは
市長賞の「市川屋珈琲 」さんだそう。
現地で見て分かったのですが
この看板、ホウロウでできている!のだそうです。

これら表彰された屋外広告物の一覧は、パネル展で見ることができます。
1/6(日)~1/9(水)の期間、京都市役所前駅 ゼスト御池寺町広場にて開催。
スタイリッシュな商業施設から、老舗の旅館まで。
ジャンルを超えて選ばれた受賞作を、ぜひ見に行ってみてくださいね。

▼詳細は京都市のホームページから
http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000244949.html

 


京都景観フォーラムは、さまざまなまちづくり活動に携わっています。

●京都景観フォーラムの活動

活動紹介

 

文・写真:土谷 真咲(京都景観フォーラム広報チーム)