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お知らせ

公開日:2019.01.10

韓国・全羅北道からのまちづくり視察

2019年、新しい年のスタートとなりました。
本年も京都景観フォーラムをよろしくお願いいたします。

 

新年最初の記事は、年明けに行われた
韓国からのまちづくり視察の取材レポートです。

韓国・全羅北道から地方自治・まちづくりの視察に来られた市長や郡守の方々。
韓国は17の行政区域に分かれており、全羅北道はそのうちのひとつです。
「郡」は日本での市や町にあたる行政区域で、「郡守」はこの区域の首長にあたります。

今回は日本のまちづくりの現状を知るため、関西を中心に視察されているとのこと。
景観フォーラム専務理事の森川が、同時通訳を介し
まちづくりの手法、現在サポートしている地域の実例について、講義を行いました。

質疑応答では、会場から次々に質問が挙がりました。
特に興味が集まっていたのは、「まちづくり活動に必要な予算は、どうやって確保しているのか?」という内容。

というのも韓国では、まちの整備を進めるときには
都市計画にもとづき行政が率先して行う、トップダウン方式が多いとのこと。
そのため、必要な費用も、国の予算から出ることがほとんどだそうです。


一方、景観フォーラムがサポートしているケースでは
地域住民の方々が、自主的に問題意識を持ち、自らが主体となって動いています。
もちろん、改修や建造物の保護に国・府・市の助成金が使われることもありますが、
美化活動や情報発信など、まちづくりの主体となる活動は、自治会の運営費やボランティアで行われていることが多いです。
このことを説明すると、皆さんとても驚かれていました。

地域の人たちが持っている価値観を軸にし、
地域の人たちの意思で、まちづくりを行う。
景観フォーラムが大切にしているスタイルの「まちづくり」は
新鮮に感じたようです。


韓国のまちづくりの実情についても訊いてみたかったのですが、
残念ながら時間切れで叶わず。
最後に記念撮影をしてお開きとなりました。

 

バックグラウンドがまったく異なる海外の方に、
京都の「まちづくり」をどのように伝えるか?
そんなことも、今後の課題として考えていきたいと感じた交流のひとときでした。

 

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文・写真:土谷 真咲(京都景観フォーラム広報チーム)