お知らせ
公開日:2019.08.27
庭づくりで地域の交流を深めよう! ~コミュニティガーデン ”ohana”~
暑かったお盆の時期が過ぎ、ここ数日は少し涼しい日が続いていますね。
もうすぐ9月、秋の気配もそろそろでしょうか?
今回は、綺麗な“お花”を育てることで、地域の活性化に取り組んでいる方々を紹介したいと思います。
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向かったのは、近鉄十条駅から10分ほどの「上鳥羽北部いきいき市民活動センター」。
こちらでは、庭づくりを通して交流を深める「コミュニティガーデン ”ohana(オハナ)”」という活動が行われています。
センターに隣接する、三角形のお庭。
とても広いわけではありませんが、奥にはお地蔵さんがあり、ちょっとひと息つくのにちょうどいい可愛らしいお庭です。
このお庭をみんなで手入れし、より居心地の良い場所にしようと、地域の有志の方々が集まって庭づくりを進めてきました。
(写真:上鳥羽北部いきいき市民活動センターfacebookより)
ちなみに“ohana(オハナ)”とは、ハワイ語の「家族」。「お互いに支え合い、世代を超えて続く集合体」を表す言葉なんですよ。
(写真:上鳥羽北部いきいき市民活動センターfacebookより)
「コミュニティガーデン”ohana”」のデザイン・監修を手がけているのは、ランドスケープデザインの専門家である神戸国際大学教授の白砂 伸夫 先生 。
ハウステンボス ローズガーデンや六甲アイランドCITYローズガーデンなど、様々な場所でデザインを手がけており、日本造園学会賞、世界バラ会連合LITERARY AWARDなどを受賞されている、ローズガーデンづくりの第一人者です。
こちら、白砂先生が描かれた”ohana”のデザイン画。とても素敵です。
(イラスト:白砂 伸夫先生、コミュニティガーデン”ohana”資料より)
先週24日(土)に行われた”ohana”のイベントでは、その白砂先生にご参加いただき、「ローズガーデンを楽しむ」というテーマでお話いただきました。
集まったのは、庭づくりやお花の育て方に関心がある地域の皆さん。
写真を見ながら、白砂先生がこれまでに手がけたローズガーデンの作品紹介や、庭のデザインをするときのポイントなどを聞いていきます。
ヨーロッパのイメージが強い、バラの花。
しかし、白砂先生のお話によると、”バラのルーツの半分は東洋にある”そうなんです。
現存するバラの品種は、まさに西洋と東洋の出会いによってできたもの。
系譜をたどっていった先には、日本のノイバラやハマナスなどの品種も登場するそうですよ。
“音楽としてのローズガーデン”・・・
「バラだけを植えていたら、ただの“バラ畑”にしかならない。」と、白砂先生は言います。
大切なのは、他の花々といかに組み合わせ、四季を通して美しい庭を作るか。
それはまるで、それぞれの花が和音となって、”音楽を奏でる”ような感覚なのだそう。
花の色合いと、花が咲く季節。
それぞれの場所に合った品種を見極め、組み合わせることが大切だと教えていただきました。
お話のあとには、参加者の方々からの質問コーナーも。
白砂先生は、私は育て方の専門家ではないですが…とおっしゃりながらも、「バラはどうやって接ぎ木したらいいか?」などといった質問に的確に答えられていました。
たとえ枯れてしまった品種があったとしても、また違う品種を植えてみて、その地の土に合ったバラを探せばいいと、白砂先生からのアドバイス。
白砂先生が手がけた美しい庭の数々を見た皆さんは、「”ohana”もこんなステキな場所にしたい!」と、元気をもらったよう。これからも試行錯誤を繰り返しながら、庭づくりを進めていきたい、と話していました。
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このohana会の活動には、京都景観フォーラムの京都景観エリアマネージャー、梅野 星歩さんもアドバイザーとして参加しています。
(昨年度の総会でエリマネの活動紹介をしている梅野さん:中央)
梅野さんは、長岡京市の「庭造り 梅鉢園(うめばちえん)」という造園会社の代表を務めている、庭づくりのプロフェッショナル。
景観エリアマネージャーとしてのスキルと、ご自身の得意分野である庭づくりの技術を活かして、活動のお手伝いをしていきます!
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来年の春、”ohana”にはどんな花が咲いているでしょうか…?
(写真:上鳥羽北部いきいき市民活動センターfacebookより)
コミュニティガーデン”ohana”の最新情報・イベント情報は、こちらからチェック!
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文・写真:土谷 真咲(京都景観フォーラム 広報チーム)