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公開日:2021.10.29

【実践講座2021】第5回~地域のまちづくり事例を知る~

京都景観エリアマネジメント講座(以下、エリマネ講座)実践講座の第5回が開催されました。

第5回はまちづくり協議会の事例を聞く勉強会と、各チームによるグループ発表・ディスカッションの2本立てです。


まずは地域の事例の勉強会。最初にお話いただいたのは、桂坂景観まちづくり協議会代表の長坂 生人さんです。

タイトルは「桂坂の景観まちづくりと、“建築協定”、“地域景観づくり協議会”そして“管理組合”」。景観をつくり、維持していくためのルール、約束についてお話いただきました。

今後進んでいく世代交代や所有者変更の中で桂坂の魅力を維持・発展させていくための取組み、そして、自然が近くにあるまちの立地を利用した楽しい取り組みが紹介されました。

 

次にお話いただいたのは、祇園新橋景観づくり協議会副代表の永田 一郎さん。「祇園新橋の景観まちづくり」についてお話を伺いました。

祇園新橋は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、建物そのものは守られています。しかし、まちの”らしさ”を維持するためには、地域のみんなが力を合わせるための仕組みが必要です。外観だけでなく、その場にふさわしいふるまいも大切なのです。

地域が行っている、新規店舗との調整や前撮り撮影のルール化などの苦心と成果について、現場の声を伺うことができました。

 

その後、受講生のグループの中に講師の方々が入っていいただき、質疑応答や意見交換をしました。

ご苦労されたことや、まちへの思いなどを直接お聞きし、質疑応答ができる貴重な機会です。地域の具体的な事例を通して、まちづくり活動には様々な形があることを理解し、それぞれが工夫されている実情を知ることができました。

 

後半は、受講生によるグループ発表です。コロナ禍の影響でなかなか議論する場を作れず、苦労されていましたが、皆さんしっかりとまとめられていました。

「嵐山チーム」は、まちづくりの重点ポイントとして道路面について議論を深め、嵐山にふさわしい道路のありかたを検討していました。技術的な提案もあり、深く研究されたことが伺えます。

交通手段についての提案は、受講生みんなで新しい交通のあり方を考える機会となりました。

「深草チーム」は鴨川運河をメインテーマにして、まちに住まわれている方と運河の保存活用について議論を深め、活性化について発表しました。まずは清掃活動など、住民の皆さんが参加できるような取り組みの提案がありました。

2つのチームとも現地を何度も訪問し、制限のある中でも地域の方々との交流を行い、考えをまとめていった様子が伺えます。

発表の後は、景観エリアマネージャーの役割、今回の講義で気付きや考えたことなどを出し合いました。

実践講座は今後、個人研究と発表に移っていきます。皆さんの更なる成長が楽しみです。

 

文・写真: 畝 博之(京都景観エリアマネージャー)

 

京都景観エリアマネジメント講座は、2022年2月まで月1回のペースで開催しています。実践講座を受講されたい方は、まず基礎講座から!

基礎講座は1講義ごとの受講も可能【 1講義あたり 4,000円、学生(大学院、大学、専門学校など)は2,000円】ですので、興味がある回にお気軽にご参加ください!


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