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公開日:2022.09.25

【基礎講座2022】第2回~景観のマネジメント「世界と京都の景観政策」~

2022年8月、京都景観エリアマネジメント講座の基礎講座が行われました。

第2回のテーマは「景観のマネジメント」です。当NPOの顧問でもある宗田好史先生(関西国際大学教授)に、「世界と京都の景観政策」というタイトルでお話いただきました。

宗田先生は毎回膨大な資料をご用意くださり、多くの引き出しの中からお話を展開いただきます。枠内ではとても時間が足りず、受講生も聞き逃さないように必死です。

講義の中で、「景観の公共性をどう考えるか?」というお話がありました。2004年に制定された景観法では「景観の公共性」が強調されていますが、この「公共性」というのは「みんなのもの」という意味です。

先生は、「そもそも『みんな』とは誰を指すのか、を考える必要がある」とお話されていました。「みんな」の意志をまとめていくための手法や、ヨーロッパを例にした合意形成の多様な形について、事例とともに紹介いただきました。

多様化し、変化の激しい現代においては、日本の文化を理解し、価値を感じてくれる観光客や労働者、留学生などの外国人の方々も「みんな」と捉え、包摂していくことが大事だそうです。日本の景観を大事だと思ってくれる外国人の方々は、私たち「みんな」に含まれる。その感覚を持つことが大事で、それをマネジメントしていく存在が必要だ、というお話がありました。



午後からは、ワークショップを行いました。今回から4回にわたって、グループワークが始まります。多様な専門性を持った受講生同士が仲良くなり、お互いに高め合えるコミュニティを作ることが目的です。今年度は4つのグループに分かれ、それぞれのグループを京都景観エリアマネージャーがサポートします。

今回は、自己紹介を行い、それぞれのグループの担当フィールドを決めました。今年度は松ヶ崎学区と深草学区の2地域から選びます。その後、書籍やインターネットを使い、それぞれのフィールドについての調査を行いました。グループ内で歴史担当、統計情報担当など役割を決めて調べます。

最後に、それぞれが調べたことをグループ内で共有し、次回のフィールドワークの予定を立てました。年代も専門性も多様な方が参加しているこの講座。これから続くワークショップを通して、受講生同士の仲が深まればと思います。

文・写真:篁 正康(京都景観フォーラム理事)


 

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