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公開日:2023.11.02

【研修会】旧醍醐寺境内山田家庭園と醍醐まちあるき

京都景観フォーラムでは、京都景観エリアマネージャー(エリマネ)が研鑽を積む場として、研修会を開催しています。

今回の研修会はエリマネ5期の徳光 都妃子さんの案内で、伏見区醍醐地区(世界遺産 醍醐寺周辺)に残る2つの重要な建造物、下村家住宅・山田邸を見学。その後、醍醐寺門前の旧奈良街道沿いのまちあるきを行いました。

まず訪れた下村家住宅は、醍醐寺黒門の正面にある、江戸後期から明治前期にかけての変遷を覗うことができる農家型町家の典型例です。国登録有形文化財(建造物)、景観重要建造物にも指定されています。

徳光さんの繋がりから、日常のお住まいにも関わらず家の内部、庭などを見学させていただき、ご当主のお話も聞くことができました。

山田邸は醍醐寺に仕えた家職(平安時代以後に寺院の最高指導者などの家政を担当した僧侶)の住まいとして、明治期に建築された入母屋造りの式台玄関が特徴的な住宅です。こちらも景観重要建造物・京都を彩る建物や庭園に登録されています。

徳光さんとこの建物の関わりは10年以上前に遡ります。徳光さんは、京都市文化財マネージャー養成講座の上級コース修了課題として醍醐地区の民家を調査する中で山田さんに出会われました。

その後、景観エリマネ講座を受講して景観まちづくりを学んでエリマネに。2022年4月から、空き家になっていた山田邸の保全活用をしながら、地域の繋がりを作る活動をされています。

徳光氏さんに建物の由来、特徴などをお話いただいてから、家の内部や庭、敷地内の農地などを見学。地域への深い愛着や、長い期間をかけて培われたオーナーとの信頼関係がこの住宅の保全活用に繋がっていることなど、エリマネとして学ぶ点が多くありました。

その後は、旧奈良街道沿い(醍醐寺を中心として街道に沿った門前町として発達した地域)に現在も残る古い建物や地域の景観、歴史の特徴などを、徳光さんに案内いただきながらのまちあるき。醍醐寺周辺地区の歴史的文化を、身近に感じることができました。

 

文:村井 直也(京都景観フォーラム副理事長)


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