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公開日:2019.12.05

【三条】竹の「結界」を作ろう!~京の三条まちづくりカフェ~

京都景観フォーラムは「京の三条まちづくり協議会」の活動支援団体となり、様々なお手伝いをしています。
今回紹介するイベントは、11月10日に開かれた「第49回 京の三条まちづくりカフェ」
講師をつとめたのは、京都景観エリアマネージャー(エリマネ)で、造園のお仕事をされている梅野 星歩さんです。

今回のまちカフェでは、梅野さんの講義を聞いたあと、参加者皆さんで竹を使った「結界」づくりをしました。

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京都のまちなか、特に三条通には、カラフルな三角コーンは似合いません。

日本の伝統的な庭には、通っていい路や入ってはいけない所などの決まりごとがあり、それらをさりげなく示す仕掛けがあります。
そのひとつが「結界」です。

「結界」という言葉はもともと仏教用語で、聖なる場所と、俗なる場所とを分ける境目を意味します。
結界というと“陰陽師”のようなイメージがある方も多いかもしれませんが、空間を「内」と「外」に分けるものとして、身近なところにも存在しています。
たとえば、お店の「のれん」。これは、往来と店との間の仕切りの役割を果たしています。
ほかにも、ふすま、障子、ついたて、縁側なども、結界の一種と考えることができます。


梅野さんの講義では、「結界」とは相違うものの堺にあり、それらを結ぶものだとお話がありました。

日本人は古来から、2つの両極を意識したものの見方をしています。「麒麟」も「鳳凰」も、雄と雌を表している2つの漢字から成り立っています。
陰と陽、それらは極端にある物ではなく、両方を知って享受し合うことだと教えていただきました。

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さて、いよいよ結界づくりのスタートです!
専門家に指導を受けながら、本物の竹を使って、参加者ご自身で結界を制作していきます。

まずは竹の扱い方、切り方などを習い、パーツを組み立てるための紐結びの方法を教えてもらいました。

「とっくり結び」、「男結び」という結び方で、くるくると巻いてシュッと引っ張ると簡単には緩まないそうです。

皆さん、先人の知恵に感心しつつ、なかなか複雑で覚えるのに四苦八苦。
果たして、いつまで覚えていられるでしょうか?!

最後に、でき上がった結界といっしょに記念撮影。

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できあがった結界は、三条通界隈でも早速、何カ所に置いてもらっています。

こちらは、イノダコーヒ三条支店さんの前に置かれたところ。

こちらは、長谷川松寿堂さんの結界です。


ぜひ、お使いの三角コーンと置きかえて、三条通の街並みにふさわしい姿にしていただけたらと思います。


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▼まちカフェをはじめ、さまざまなイベントや活動をしている「京の三条まちづくり協議会」
http://www.sanjyo-kyo.jp/

▼講師をつとめた梅野さんは、こちらでもエリマネとして地域活動をサポートされています!
庭づくりで地域の交流を深めよう! ~コミュニティガーデン ”ohana”~
https://kyotokeikan.org/2019/08/27/1785/


●京都景観フォーラムの地域サポート活動の紹介はこちら
https://kyotokeikan.org/activity/support

京都景観エリアマネージャーへの第一歩はこちら【現在開講中!単回受講もOKです】
●京都景観エリアマネジメント講座
https://kyotokeikan.org/activity/course


文:内藤 郁子(京都景観フォーラム理事長)